世界三大劇場を含む大規模な劇場ベスト5

世界三大劇場

世界三大劇場と呼ばれるのは、規模が大きい順にイタリアのミラノにある『スカラ座』、アルゼンチンのブエノスアイレスにある『コロン劇場』、フランスのパリにある『オペラ座』のことを指します。

どんな場所か知らなくても、それぞれ名前くらい聞いたことがある、というものもあるのではないでしょうか?

それではどのような特徴があるのか見てみましょう。

スカラ座

スカラ座は正式には「公国立スカラ新劇場」と呼ばれ、1778年にイタリアのミラノに建造されました。

これはスカラ座としては二代目となり、初代スカラ座は「テアトロ・ドゥカーレ」と呼ばれ、1776年に焼失しています。

オペラ劇場として世界最大と言われています。

もともとは裕福な貴族によって建造・運営が賄われ、特に観客席での格差は顕著でした。

舞台においても単純構造で、当初は電灯の代わりにランプが使用されるなど最初の約100年は現在と異なる設備が多々あったようです。

しかし当時よりオペラ公演としては人気が高く、プッチーニやヴェルディなど多くの人気作が上演されていました。

歴史的に見ても熱狂的な観客も多く、喝采にしてもブーイングにしてもある種独特のものがあると言われています。

建物は戦争や老朽化などで何度となく改修されてきました。

もっとも最近では2002年から2004年の間にかけて行われ、通訳機能付きのモニタが観客席に設置されたり、最新の舞台装置が導入されるなど、伝統的な雰囲気を守りつつも時代に対応するハイテク化も進んでいる。

コロン劇場

コロン劇場は正式には「テアトロ・コロン」と呼ばれ、アルゼンチンのブエノスアイレスにあるオペラ劇場のことです。

今日のコロン劇場は2代目となり、1889年に建造されたものです。

オペラ劇場としてはスカラ座に次ぐ世界第二位の大きさと言われています。

ヨーロッパで比較的公演が少なくなる5月から11月にかけて世界的な公演が行われています。

オペラの他、オーケストラやバレエ公演も有名で、ブエノスアイレスの文化的象徴とも言われています。

また他の国での公演に比べ、入場料が非常に安価なことも特徴です。

しかし内装や音響効果はそんな入場料とは関係なく、高層バルコニー階に至るまで満足できる演奏や演劇を堪能できる造りであると高い評価を受けています。

その客席数はおよそ2,500人で、さらに立ち見で1000人もの収容人数を誇ります。

創立100年を超えたことで、2006年から2010年まで改修工事を行っています。

オペラ座

オペラ座は1875年にパリに完成したガルニエ宮の別名として呼ばれます。

ここでは特にこの建造物のことを指しますが、劇場で公演を行うオペラの団体の事を指して呼ぶこともあります。

さらには広義で歌劇場を指すこともありますが、世界三大劇場の際に指す場合は前述のガルニエ宮のこととなります。

ガルニエ宮というのは、設計者のシャルル・ガルニエからとった名称です。

度重なる戦乱により、建造には12年以上もの月日が費やされての完成となりました。

ネオ・バロック様式の造りは非常に特徴的で、劇場自体が芸術的建造物といえ、公演のみならず一見の価値があるといえます。

2000席を超える座席を備え、当時としては最大規模を誇るオペラの劇場でした。

しかし1989年に同じパリに完成したオペラ・バスティーユができたことで、オペラ公演はそちらに移行することになり、オペラ座でのオペラ公演の歴史は幕を閉じます。

その代わり、バレエやオーケストラなどの公演で活躍するなど、まだまだ人々に愛される存在でるといえます。

人気の高い大規模な歌劇場

ウィーン国立歌劇場

ウィーン国立歌劇場は名前の通りオーストリアのウィーンにあり、前身の「ウィーン帝立・王立宮廷歌劇場」は1869年に設立されました。

音楽の都として名高いウィーンはオペラも盛んで、特にドイツやイタリアのオペラの潮流の中でも中心的な場所であったので、国際性豊かな歌劇場として栄えてきました。

古くはマーラーやリヒャルト・シュトラウスといった著名な作曲家が総監督に就任し演出を行うなど世界的な歴史と伝統を誇ります。

特にマーラーは新しい演出方法や次世代の才能を見いだすなど、当時は先進的すぎるような手法なども実践し、現代に技術を受け継いでいます。

戦乱期には舞台の一部や大量の衣装などが焼失し、一時仮の劇場を拠点としたこともありましたが、戦後には2,200の観客席を整備し再出発を果たしています。

現在主にオペラやバレエの公演が行われていますが、過去長い間上流階級によるオペラ座舞踏会などに使用されることもありました。

また、世界で最も人気の高いと言われるウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の母体であるウィーン国立歌劇場管弦楽団が専属となっており、歌劇場の人気の一因ともなっています。

数年おきに交代となる楽長の中には、過去日本の指揮者である小澤征爾氏が就任したことでも知られています。

メトロポリタン歌劇場

メトロポリタン歌劇場はアメリカのニューヨークにある、1883年創立の歌劇場です。

特に米国内では随一といわれる規模を誇り、格調高い欧州の建造物と比べ、比較的機能的で豪華な設備を有しています。

また、歌劇場は総合芸術施設であるリンカーンセンター内にあり、そのほかコンサートホールや図書館など、多くの文化施設が併設されています。

初代メトロポリタン歌劇場は、現在の場所と異なるブロードウェイ39番街にありましたが、1966年に現在の場所に移転された以降は取り壊されています。

移転後はドイツやイタリアのオペラを中心に上演し、特に戦後以降は欧州の歌劇場と肩を並べるほどの規模と質を誇るようになりました。

特に舞台装置や歌手の豪華さが目立ち、米国オペラ界では比類なき存在感となっています。

およそ4,000人を収容できる設備を持ち、設備規模ともに世界的にもトップレベルの歌劇場といえます。

欧州のオペラに比べ、一際派手で豪華な印象があるオペラが多く、そのためファンによっては可否が分かれるところもあります。

また、ウィーン国立歌劇場とスカラ座を加えた3劇場を総称して、世界三大歌劇場ともいわれます。


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